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エピソード記憶/意味記憶
心理学における「エピソード記憶/意味記憶」とは?
エピソード記憶と意味記憶は、記憶の内容と想起の仕方によって分類される2種類の記憶です。
1. エピソード記憶
エピソード記憶は、個人の体験に関する記憶です。いつ、どこで、何をしていたのかなどを記憶します。例えば、昨日家族と旅行に行ったことや、幼少期に遊園地に行ったことなどがエピソード記憶に含まれます。
エピソード記憶は、脳の海馬や前頭前皮質などの領域に保存されていると考えられています。
エピソード記憶の特徴は、以下の通りです。
鮮明な映像や音声を伴うことが多い。
感情を伴うことが多い。
主観的な視点から記憶される。
時間的な順序で記憶される。
2. 意味記憶
意味記憶は、事柄や知識に関する記憶です。言葉の意味や歴史的な出来事などを記憶します。例えば、「犬」は四足の動物であることや、フランスの首都はパリであることなどが意味記憶に含まれます。
意味記憶は、脳の側頭葉や頭頂葉などの領域に保存されていると考えられています。
意味記憶の特徴は、以下の通りです。
抽象的な情報であることが多い。
感情を伴わないことが多い。
客観的な視点から記憶される。
時間的な順序で記憶されない。
エピソード記憶と意味記憶の違いは、以下の表にまとめられています。
| 項目 | エピソード記憶 | 意味記憶 |
|---|---|---|
| 内容 | 個人の体験 | 事柄や知識 |
| 想起の仕方 | 鮮明な映像や音声などを伴う | 抽象的な情報である |
| 感情 | 伴うことが多い | 伴わないことが多い |
| 視点 | 主観的 | 客観的 |
| 時間的順序 | 記憶される | 記憶されない |
| 保存場所 | 海馬、前頭前皮質など | 側頭葉、頭頂葉など |
| 例 | 昨日家族と旅行に行ったこと | 犬は四足動物であること |
エピソード記憶と意味記憶は、互いに密接に関連しています。例えば、歴史的な出来事を覚える時は、まず教科書などで意味を理解し、その後は映像資料などを見ることでエピソード記憶として記憶を強化することができます。
記憶の仕組みを理解することで、より効果的に記憶を習得し、活用することが可能になります。
エピソード記憶と意味記憶について、より詳しく知りたい方は、以下の参考URLを参照してください。
参考URL
【認知心理学】エピソード記憶とは? 記憶の仕組みとエピソード記憶の役割を解説: https://www.veritaschina.org/online-courses/ol-3.html
記憶のしくみとは? 心理学で学ぶ記憶の3種類と5つの過程: https://maruhi-lab.com/chikakuninchi/?page_id=927