心理学用語

グルーエン効果とは、複雑な環境に置かれると、人はより多くの買い物をしてしまうという心理効果です。この効果は、オーストリア出身の建築家、ビクター・グルーエンによって発見されました。グルーエンは、1950年代に、アメリカのショッピングモールの設計を手掛けていました。彼は、ショッピングモールが複雑なレイアウトになっているほど、人々が長く滞在し、多くの買い物をすることを発見しました。

グルーエン効果が起こる理由は、複雑な環境に置かれると、人は脳の認知能力が低下するためです。脳は、複雑な情報処理に追いつかなくなると、自動的に思考を省略し、直感的な行動をとるようになり、それが衝動買いにつながります。

グルーエン効果は、マーケティングにおいて、効果的に利用されています。たとえば、小売店では、商品を複雑なレイアウトで陳列したり、明るい照明や音楽を流したりすることで、グルーエン効果を促進しています。また、オンラインショップでは、商品ページに「新着商品」「セール商品」「限定商品」などの表示をすることで、グルーエン効果を促進しています。

グルーエン効果は、消費者にとって不利益になることもあります。たとえば、衝動買いによって、予算オーバーになったり、必要のない商品を買ってしまうことがあります。また、複雑な環境に置かれると、疲労感やストレスを感じやすくなることもあります。

グルーエン効果を理解したうえで、買い物をする際には、冷静な判断を心がけることが大切です。また、衝動買いを避けるために、予算を決めておくことも有効です。

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