記憶の種類
心理学における「記憶の種類」
記憶は、大きく分けて3種類に分類されます。
1. 感覚記憶
2. 短期記憶
3. 長期記憶
それぞれの記憶について、以下で詳しく説明します。
#1. 感覚記憶
感覚記憶は、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚などの感覚情報をごく短時間だけ保持する記憶です。感覚記憶の保持時間は非常に短く、視覚情報は約0.25秒、聴覚情報は約2秒です。感覚記憶は、注意が向けられないとすぐに忘れてしまいます。
例
テレビ画面を一瞬見た時に、その画面全体を一瞬だけ記憶する。
街中を歩いていて、突然犬の吠え声を聞いた時、その吠え声を一瞬だけ記憶する。
#2. 短期記憶
短期記憶は、感覚記憶から注意が向けられた情報を保持する記憶です。短期記憶の保持時間は約20秒で、7つ±2つの情報を保持することができます。短期記憶は、リハーサルと呼ばれる反復作業によって保持時間を延ばすことができます。
例
電話番号を暗記しようとした時、番号を繰り返し唱えることで記憶する。
買い物リストを覚えようとした時、リストの内容を何度も頭の中で繰り返すことで記憶する。
#3. 長期記憶
長期記憶は、短期記憶から転送された情報を長期的に保持する記憶です。長期記憶の保持時間は無限大で、膨大な量の情報を保持することができます。長期記憶は、意味記憶と手続き記憶の2種類に分けられます。
##3.1 意味記憶
意味記憶は、事柄や知識に関する記憶です。学校で学んだ歴史や科学、日常生活で得た知識などが意味記憶に属します。意味記憶は、言葉で表現することができます。
例
日本の首都は東京であることを記憶する。
水はH2Oであることを記憶する。
自転車の乗り方を記憶する。
##3.2 手続き記憶
手続き記憶は、技能に関する記憶です。自転車の乗り方やピアノの弾き方などの技能が手続き記憶に属します。手続き記憶は、言葉で表現することが難しく、実際に体を動かすことによって思い出すことができます。
例
自転車の乗り方を記憶する。
ピアノの弾き方を記憶する。
タイピングの方法を記憶する。
記憶の移行
記憶は、感覚記憶から短期記憶、短期記憶から長期記憶へと移行します。情報が注意され、リハーサルされることによって、短期記憶に移行し、さらに反復されることによって、長期記憶に移行します。
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