マガーク効果
心理学における「マガーク効果」とは？
マガーク効果（McGurk effect）は、視覚情報と聴覚情報の相互作用によって音声知覚が変化する心理現象です。具体的には、ある音節を発音する口の動きと異なる音節を聞くと、実際に聞いた音節とは異なる音節を知覚してしまうという現象です。
例えば、「ガ（ga）」と言っている映像を見ながら「バ（ba）」という音を聞くと、「ダ（da）」という音を知覚してしまうことがあります。これがマガーク効果です。
マガーク効果は、1978年にアメリカの心理学者であるハロルド・マガークとジェームズ・マクドナルドによって発見されました。マガーク効果は、視覚情報と聴覚情報がどのように統合されて音声を知覚しているのかを理解する上で重要な現象です。
マガーク効果の原因は、完全には解明されていませんが、以下のような説が考えられています。
音声知覚における視覚情報の優先性：人間は、音声知覚において視覚情報を聴覚情報よりも優先する傾向があります。マガーク効果では、視覚情報と聴覚情報が矛盾している場合でも、視覚情報を優先するため、実際に聞いた音節とは異なる音節を知覚してしまうと考えられています。
脳の音声処理におけるマルチモーダル性：脳は、音声を処理する際に、視覚情報と聴覚情報を統合して処理します。マガーク効果では、脳の音声処理におけるマルチモーダル性によって、視覚情報と聴覚情報が統合され、実際に聞いた音節とは異なる音節が知覚されてしまうと考えられています。
マガーク効果は、視覚情報と聴覚情報の相互作用によって音声知覚が変化する興味深い心理現象です。マガーク効果について理解することで、人間の知覚の働きをより深く理解することが可能になります。
参考URL
マガーク効果とは？ 心理学における意味と例を解説: https://coach-minoru.com/priming-effect/
