ヒューリスティクス
心理学における「ヒューリスティクス」とは?
ヒューリスティクス(heuristics)は、心理学において、複雑な問題を迅速かつ効率的に解決するために用いられる思考の方法を指します。日本語では「発見的方法」、「直感的判断」、「経験則」などと訳されます。
ヒューリスティクスは、完全な情報や論理的な思考に基づいて判断するわけではなく、過去の経験や直感に基づいて判断するという特徴を持っています。そのため、必ずしも正確な判断を下すわけではありませんが、時間やエネルギーを節約することができます。
ヒューリスティクスの例としては、以下のようなものが挙げられます。
代表性ヒューリスティクス:あるカテゴリーの典型的なメンバーに基づいて判断する方法です。例えば、「A大学の学生は頭が良い」というステレオタイプは、代表性ヒューリスティクスに基づいた判断です。
入手可能性ヒューリスティクス:容易に思い浮かぶ情報に基づいて判断する方法です。例えば、「飛行機事故は珍しい」と思うのは、ニュースで報道される飛行機事故の情報が容易に思い浮かぶためです。
アンカリング:最初に得た情報に影響されて、その情報を基準にして判断する方法です。例えば、「この商品は通常10,000円で販売されているが、今だけ5,000円で販売している」という表示は、アンカリングの効果を利用したものです。
ヒューリスティクスは、人間の認知機能の重要な部分を占めています。ヒューリスティクスは、必ずしも正確な判断を下すわけではありませんが、複雑な問題を迅速かつ効率的に解決する上で重要な役割を担っています。
ヒューリスティクスについてもっと知りたい方は、以下の参考URLを参照してみてください。
参考URL
ヒューリスティックとは? 心理学における意味と具体例をわかりやすく解説!: https://www.sohu.com/a/628466215_121124619
意思決定の心理:ヒューリスティックとバイアス: https://m.youtube.com/watch?v=ldOUWiWNXW0
その他
ヒューリスティクスは、人間の認知機能のみならず、動物の行動にも見られます。例えば、ハチは、花の色や形に基づいて蜜のある花を見分けます。これは、ハチが経験則に基づいて判断している例です。