ウェイソンの4枚のカード問題
心理学における「ウェイソンの4枚のカード問題」とは?
ウェイソンの4枚のカード問題(Wason's 4-card task)は、1966年にイギリスの心理学者であるピーター・キャスカート・ウェイソンによって考案された論理的思考能力を測定する課題です。日本語では「ウェイソン選択課題」、「4枚カード問題」などとも呼ばれます。
課題の内容は以下の通りです。
机の上に4枚のカードが裏向きに置かれています。カードの1面には数字が書かれ、もう1面には色が書かれています。カードの裏面は以下の通りです。
青:7
赤:?
茶色:?
緑:3
この4枚のカードのうち、「片面が偶数ならもう片面は赤色である」というルールが正しいかどうかを判断するために、どのカードを裏返す必要があるでしょうか?
この課題の正解は、「8」と「茶色」のカードを裏返すことです。なぜなら、「片面が偶数ならもう片面は赤色である」というルールが正しい場合、「8」のカードの裏面は赤色である可能性があります。一方、「茶色」のカードの裏面は赤色ではない可能性があります。つまり、「8」と「茶色」のカードを裏返すことで、ルールが正しいかどうかを確認できるからです。
しかし、多くの人は、「8」と「赤」のカードを裏返してしまいます。これは、確証バイアスの影響によるものです。確証バイアスとは、自分の信念や仮説を支持する情報だけを注意し、解釈し、記憶する傾向のことです。ウェイソンの4枚のカード問題の場合、多くの人は「片面が偶数ならもう片面は赤色である」というルールを確認したいという思いから、「8」と「赤」のカードを裏返してしまうのです。しかし、この2枚のカードを裏返しても、ルールが正しいかどうかは確認できません。
ウェイソンの4枚のカード問題は、人間が論理的に思考することの難しさを示した重要な課題です。この課題は、教育、医療、司法など、様々な分野で利用されています。
ウェイソンの4枚のカード問題についてもっと知りたい方は、以下の参考URLを参照してみてください。
参考URL
【心理ゲーム】3つの箱問題とは? 確率と直感のギャップを解説!: https://zhinteb.com/effect-of-the-game-on-mental-health/
モンティ・ホール問題とは? 確率と認知バイアスを解説: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcogpsy/1/1/1_1_85/_article/-char/ja/
【心理学】4枚カード問題とは? 簡単な説明と例: https://dagezi.hatenablog.com/entry/2014/12/10/010132
ウェイソンの4枚のカード