心理学用語

抑圧(repression)とは、精神分析学で用いられる概念であり、自我が意識から不快な感情や記憶を無意識に追いやってしまうことを指します。抑圧は、自我の防衛機制の一種であり、精神的な苦痛から自分を守るために用いられます。

抑圧は、幼児期に始まり、成人期まで続くことがあります。幼児期に、親や周囲の大人から否定されたり、罰せられたりするような経験をすると、その経験が抑圧されることがあります。また、大人になってからも、トラウマ的な経験や、自分では受け入れられないような感情や欲求を抑圧してしまうことがあります。

抑圧は、一時的に精神的な苦痛から解放されるには役立ちますが、長期的に抑圧し続けると、様々な問題を引き起こすことがあります。例えば、抑圧された感情や記憶は、身体症状として現れたり、精神疾患の原因になったりすることがあります。また、抑圧は人間関係にも悪影響を及ぼすことがあります。

抑圧を解消するためには、自分の感情や記憶を認め、受け入れることが大切です。また、信頼できる人に相談したり、セラピーを受けるなどして、自分の感情や記憶と向き合うことも必要です。

以下に、抑圧の具体例をいくつか挙げます。

* 幼児期に親から虐待された経験を抑圧する。

* 恋人に振られた経験を抑圧する。

* 仕事で失敗した経験を抑圧する。

* 死に直面した経験を抑圧する。

* 自分の性的欲求を抑圧する。

* 自分の怒り、悲しみ、恐怖などの感情を抑圧する。

抑圧は、誰もが経験する可能性があるものです。しかし、抑圧を長期的に続けると、様々な問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。もし、抑圧に苦しんでいる場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。

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